外出中、急に雨に降られて、大事な書類や本を濡らしてしまったとき、どうにかしてすぐに乾かす方法はないか困る時がありますよね。
雨などで、水に濡れてしまった書類や本をそのままにしておくとシワもできてしまいます。
実はそんな時、冷凍庫を使うと、冷凍することで紙の水分が蒸発しやすくなるので、効果的に乾燥させることができます。
この記事では、雨によって濡れてしまった書類や本などの紙類を、しわにならないよう、効果的に乾燥させる方法を紹介します。そして、冷凍が濡れた紙を乾燥させる際になぜ効果的なのか、その科学的な理由も含めて解説していきますね。
冷凍による紙類の乾燥方法
雨によって濡れてしまった書籍や資料を乾かすには、いつも本能的に「自然乾燥:自然に乾燥をさせる」ことが頭に思い浮かんで、洗濯物のように干してみたり、フロアなどに並べてみたり、と、するとおもいます。
しかし、自然乾燥以外にも、濡れた本や書類を乾かす方法として「冷凍をする」という新しい方法があります。
これは意外に思われるかもしれませんが、正しい手順を踏めば紙製品を元の状態に近づけることができます。
完全な乾燥を約束するわけではありませんが、試してみる価値は十分にありますよ。
具体的な手順を説明します。
冷凍庫を利用した紙製品の乾燥手順
- 濡れた本や書類を透明の密封袋に入れて、立てた状態で冷凍庫に入れます。
このとき「書籍が立った状態」であることが、乾燥を効果的に行うための重要なポイントになります。 - 冷凍庫に入れた本や書類などは、24時間以上置いておきましょう。
これにより、書籍内の水分が固まりやすくなり、その後の蒸発を促進することができます。 - 24時間以上、凍結時間が経過したら、本や書類を冷凍庫から取り出し、それから自然乾燥をさせていきます。このときなにか重しを置いておくとより良いでしょう。
この過程で本など書籍類は数日かかることもありますが、より迅速な乾燥を希望する場合は、他の方法も併用してみてください。
冷凍して紙が乾燥する科学的な理由
冷凍することで紙が乾くのは、水分を固形化させて、その後蒸発させやすくするためです。
紙は濡れると伸び、乾燥するときに縮むという性質を持っています。
冷凍によって水分を効率的に蒸発させることで、紙の歪みを最小限に抑えることができます。
この手法はあまり一般的ではありませんが、一部の図書館などでは、似たような冷却技術を用いて貴重な資料を保護しているところもあります。試してみる価値はあるでしょう。
紙を乾燥させるさまざまな方法!
先ほど紙を冷凍して乾燥させる方法をご紹介しましたが、さらに速やかな対処法が必要な時には他の手段も役立ちます。ここでは、ドライヤーやアイロンを使う方法、また自然に任せる方法などを紹介します。
ドライヤーを使った紙の乾燥方法
ドライヤーといえば一番簡単で身近にある温風を出す製品で、もちろん髪の毛を乾かすものになりますが、ここではこのドライヤーを活用して紙類を乾燥させていきます。
このドライヤーによる乾燥法では、まずは紙の水分を可能な限り取り除くことからスタートとなります。以下に具体的な手順を説明していきます。
- まずはじめに、タオルや新聞紙、キッチンペーパーなどを使って、濡れた書籍や資料などから水分を吸い取ります。これにより、ドライヤーでの乾燥効果を高めることができます。
- 次に、ドライヤーを用いて紙の水分を蒸発させます。この際、紙が破れないように、一箇所に長時間当て過ぎないように注意しながら進めてください。
- 最後に、紙が乾燥したら、平らな面になにか重しを置いて形を整えます。これにより、紙が波打つのを防ぎながら乾燥させることができます。
もし多くの書籍や資料が濡れてしまった場合、一度に全てを同時に乾燥しようとせず、一冊ずつ丁寧に乾燥させた後に重しを置いて形を整えることが重要です。
アイロンを使った紙の乾燥方法
家庭用アイロンは、紙を素早く乾燥させたい時に役立つ道具です。
ここでは、紙を乾燥させるための手順を説明します。
- まず最初に、タオルなどで紙の水分を可能な限り吸い取ります。これはドライヤーを使う時と同様で、紙を乾燥させる前の重要な準備工程になります。
- 次に、濡れた紙を一枚ずつ広げ、中温または低温でアイロンをかけていき、水分が蒸発するのを促進します。このとき、紙やページなどを優しく押さえつけ、シワを伸ばすように心がけます。
特に水分が多いページは、アイロンをかける前にタオルなどで紙の水分を吸い取る準備工程を行って、しっかりと水分を拭き取ってからアイロンをかけてください。 - 最後に、紙が乾いたら、重しを置いて形を整えます。
アイロンは効率的ですが、一枚ずつ慎重に扱う必要があります。より簡単で手軽な方法を求める場合は、前述のドライヤーによる乾燥方法を試してみてください。
自然乾燥による紙の乾燥方法
手元に特別な道具がない場合でも、紙を自然乾燥させる方法があります。一番最初に思いつく方法でもありますが、以下にその手順を紹介します。
- まず最初に、吸水性の高いタオルなどを使って、紙から水分を取り除きます。
- 次に、吸水性の高い紙(例えばコピー用紙やティッシュなど)を使用して、濡れたページの間に挟みます。
- 本や書類を立てて配置し、水分が上に移動しやすいようにして乾燥させます。
- 紙が乾燥していく過程で吸水のための紙が湿ってきたら、定期的に新しいものと交換し、紙が完全に乾くまで続けていきます。
注意点として、挟む紙は、インクなどの色が移るリスクを避けるために、無地の白色の紙を使用してください。
まとめ:濡れた紙類のいろいろな乾燥方法!
雨によって濡れてしまった紙を元に戻すためのいくつかの乾燥方法、具体的には冷凍庫を利用しての冷凍乾燥方法やドライヤーを使った方法、アイロン、そして自然乾燥といった、紙を乾かすための様々な乾燥方法を紹介しました。
冷凍庫で紙を乾かす!という方法は、一風変わったちょっとした裏技のようなものでしたが、非常にユニークな方法として覚えておいても損はないと思います。
しかし、これらの方法を実行する際に手順を飛ばしたり間違ったりすると、紙がしわくちゃになったり傷める可能性もありますので、細心の注意をはらいながら行ってください。
外出の時の急な雨などで、もし書籍や書類・資料などの紙類が濡れてしまった場合には、今回の記事で紹介した乾燥方法を試してみてくださいね。